笹倉鉄平『トリールの窓辺』2025年6月上旬リリース作品(ジクレー・版画)
『トリールの窓辺』 ドイツで最も古い都市といわれ、モーゼル川沿いに位置するトリール。 宿をとったのは、旧市街のほぼ真ん中に在る古い建物の一つ、 屋根裏に位置する部屋だった。 窓脇のテーブルの上には、モーゼル・ワインの産地らしく、 ワイングラスや果物などが置かれている。 窓から外を眺めてみると、 古い街並みの屋根々々が長閑に広がっていて、 ヨーロッパを舞台にしたアニメのワンシーンのようにも見え、 とても和やかな気分になる。 そして翌朝、夜が明け始めた頃にカーテンを開ければ、 生まれたての青白い光が部屋に注ぎ込んできて、 点けていた卓上ランプの黄色い温かな光と 白いテーブルの上で、美しく融け合おうとしていた―― 青色の光と黄色の光が、静物たちに表情を与えながら 偶然に奏でたハーモニーの妙。 その幸福感さえ覚える色彩に魅せられて、 描いておかねば・・・と、強く思った。 笹倉鉄平 “笹倉鉄平作品一覧”の頁に戻る
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